「はぁ…今日も疲れた…」
会社の飲み会から帰った夜、玄関のドアを開けた瞬間、どっと疲れが押し寄せてくる。
周りの人たちはケロッとした顔で予定をこなしてるのに、なんで自分だけこんなにヘトヘトなんだろう。まるで社会という名のゲームを、自分だけ「ベリーハード」モードでプレイしてるみたい。
周りからの期待と、自分の中にある「ちゃんとしなきゃ」って気持ちの間で、心がすり減っていく感覚。将来への漠然とした不安も重なって、「このままじゃ、マジで心が持たないかも…」って、夜中に一人でため息をついちゃう。
でもね、それってあなたが弱いとか、根性がないとかじゃないんです。

僕も以前はずっと「なんで自分だけこんなに疲れるんだろう」って悩んでました。でも、疲れやすいのには理由があったんです。その理由が分かってから、だいぶ楽になりました。
今日は、なぜ私たちHSP・内向型の人間が人一倍エネルギーを消耗しやすいのか、その仕組みをわかりやすく説明しながら、今日から使える「心のバッテリー」を回復させる方法を5つ紹介します。
1. まずは理由を知ろう:あなたの脳は常にフル回転してる
なぜこんなに疲れやすいの?
ちょっと想像してみてください。
あなたの脳を、パソコンだと思ってください。
普通の人は、目の前のこと(例えば「Aさんと話す」)だけに集中してます。
でも、HSP・内向型の人の脳は、同時にいろんなことを考えちゃうんです。
「Aさんと話す」っていうメインのことをやりながら、頭の中では…
- 「Aさんの声、いつもより低いかな?何か心配事あるのかな?」
- 「周りのざわめき、うるさいな…集中できない…」
- 「今の発言、変じゃなかった?相手の表情が少し曇った気がする…」
- 「あ、この話題、前にも似たようなことあったな…」
こんな感じで、いろんなことを同時に考えちゃう。しかも無意識に。
そりゃ疲れますよね。

周りの人と同じペースで動こうとしてたから、余計にしんどかったんだなって。
疲れやすいのは、あなたが弱いからじゃない
むしろ逆。あなたの脳が、いろんなことに気づきすぎるくらい優秀だから。
問題は、この繊細な脳を、普通の人と同じ使い方をしようとしてること。
だから、自分に合った「疲れない使い方」と「回復の仕方」を知る必要があるんです。
2. たった1分!頭がパンクしそうな時の「感覚リセット」
ここからが本題。常にフル回転の脳を落ち着かせる方法です。
僕が一番効果を感じてるのが、「五感のうち一つだけに集中する」っていう方法。
なぜ「一つの感覚」に集中すると楽になるのか?
実は、脳科学の研究で面白いことがわかってます。
人間の脳って、一度にたくさんの情報を処理しようとすると、すごく疲れるんです。でも逆に、一つのことだけに集中すると、脳が休まる。
スタンフォード大学の研究チームが、瞑想をしてる人の脳を調べたところ、「今この瞬間の一つのことに集中してる時」に、脳の疲労を回復させる部分が活発になることがわかったんです。
要は、情報を減らせば減らすほど、脳は休めるってこと。

これ知った時、「瞑想とか難しそう…」って思ったんですけど、実は超簡単でした。目の前のものをじっと見るだけでも効果あるんです。
具体的なやり方(60秒だけでOK)
職場で、電車の中で、家のソファで。「あー、疲れたな」って感じたら、五感のうち一つだけに、たった60秒だけ集中してみてください。
「見る」で試すなら
デスクの観葉植物を見てみて。葉っぱの緑の濃い部分と薄い部分。葉脈の模様。光が当たってキラッと光ってるところ。
何も考えず、ただ「見る」だけ。60秒。
「聞く」で試すなら
イヤホン外して、周りの音に耳を澄ましてみて。
エアコンの音、誰かが歩く足音、遠くの車の音。「うるさい」とか「気になる」とか判断しないで、ただ聞く。60秒。
「触る」で試すなら
温かいコーヒーカップを両手で持ってみて。
その温かさ、カップのツルツルした感触、手のひらに伝わる熱。ただそれを感じる。60秒。
ナル: 僕のお気に入りは「触る」です。仕事中、疲れたなって思ったら、温かいお茶を淹れて、カップを持ちながらぼーっとする。これだけで、頭の中のざわざわが落ち着くんです。
「嗅ぐ」で試すなら
お気に入りのハンドクリームをちょっとだけ手に取って、香りを深く吸い込む。
目を閉じて、その香りだけに集中する。60秒。
なぜこれが効くのか?
さっき言った通り、脳に入ってくる情報を減らすと、脳が休まるから。
今まで10個も20個も同時に処理してた脳が、たった一つのことだけを感じればいいってなると、「あ、休憩タイムだ」って理解するんです。
パソコンで言えば、開きすぎたウィンドウを全部閉じて、一つだけ残す感じ。
たった60秒。今日の帰りの電車で試してみて。本当に変わるから。
3. 「刺激の防御壁」を作る:自分専用の避難場所を持とう
脳の疲れを減らすには、そもそも余計な刺激を減らすのが一番効きます。
「それって逃げてるだけじゃない?」って思いました?
違います。これは自分のエネルギーを守るための、ちゃんとした対策です。
音の壁を作る
ノイズキャンセリングのイヤホンやヘッドホン、持ってますか?
これ、本当に人生変わります。音楽聴かなくても、つけてるだけで世界が静かになる。
「高いしなぁ…」って思うかもしれないけど、毎日使うものだから、ここは自分への投資。安いの買うより、ちゃんとしたの一つ買った方がいいです。

僕は3年前にSONYのノイキャン買ったんですけど、「もっと早く買えばよかった」って本気で思いました。満員電車が全然違う。家でも、集中したい時はこれつけてます。
光の壁を作る
パソコンよく使う人は、ブルーライトカットのメガネ、試してみて。
あと、部屋の照明も大事。蛍光灯のまぶしい白い光より、オレンジっぽい暖かい色の照明に変えるだけで、夜の疲れ方が全然違います。
僕は寝室の照明を間接照明に変えたんだけど、寝る前のリラックス度が段違い。
場所の壁を作る
家の中に、「ここは自分だけの場所」っていうスペースを作ってください。
椅子一つでも、部屋の隅のクッションでも、ベランダの端っこでもいい。
そこは、スマホもパソコンも持ち込まない。ただぼーっとする場所。

僕の「避難場所」は、ベランダの隅に置いた小さな椅子です。疲れた時はそこに座って、空を眺めてます。
家族がいる人は、ちゃんと「一人になりたい時があるんだ」って伝えた方がいいです。最初は理解されにくいかもだけど、自分のためだから。
4. 「社会的二日酔い」を防ぐ:先に逃げ道を決めておく
「飲み会の次の日、お酒飲んでないのに二日酔いみたいにぐったり…」
これ、あるあるですよね。これを「社会的二日酔い」って呼んでます。
先に「帰る時間」を決めておく
参加する前に、いつ帰るか先に決めちゃうんです。
例えば:
- 「今日は21時になったら、『明日朝早くて』って言って帰ろう」
- 「2時間だけ参加して、二次会は行かないで帰ろう」
- 「終わったら、気になってた本屋寄って帰ろう」
時間と帰る理由と、その後の楽しみまで、セットで決めておく。

これ、僕も最初は「相手に悪いかな」って思ってたんです。でも、エネルギー切れて人付き合いが嫌になるより、ちゃんと休みながら長く付き合える方が、相手にとってもいいんじゃないかなって気づきました。
なぜこれが効くのか?
「いつでも帰れる」って思えると、不思議と心に余裕が出るんです。
終わりが見えてない時って、「いつまで続くんだろう…」って不安で、余計に疲れちゃう。
でも「21時には帰る」って決まってると、「それまでは楽しもう」って思える。
5. 罪悪感を手放す:「エネルギー家計簿」をつけてみよう
「休むのって、なんか罪悪感ある…」 「何もしてない自分って、価値ないんじゃないか…」
真面目な人ほど、こう思っちゃいますよね。
僕もそうでした。でも、考え方を変えたら、すごく楽になったんです。
エネルギーを「お金」として考える
自分のエネルギーを「お金」だと思って、家計簿つける感じで記録してみるんです。
マイナス(エネルギー使うこと)
- 会社の会議:-50円
- お客さんとの電話:-30円
- 満員電車:-20円
- ママ友とのランチ:-40円
- 家族との外食:-25円
プラス(エネルギー回復すること)
- 一人で本読む:+40円
- 音楽聴きながら散歩:+30円
- 誰とも話さず料理する:+20円
- カフェで一人時間:+35円
- 早く寝る:+25円

最初これやった時、「あ、自分めっちゃ赤字だったんだ」って気づきました。そりゃ疲れるわって。それから意識して「プラス」の時間を増やすようにしたら、だいぶ調子よくなりました。
可視化すると見えてくるもの
こうやって書き出してみると、自分がどんな時に疲れて、どんな時に回復するかがはっきりわかります。
そして大事なのは、「回復の時間」は「活動するため」に絶対必要なものだって理解すること。
お金だって、使うばっかりで稼がなかったら破産しますよね。
エネルギーも同じ。使うばっかりで補充しなかったら、心が壊れちゃう。
休むのは、サボりじゃない。明日を自分らしく生きるための、一番大事な準備なんです。

「休むのは悪いこと」って思ってる人、多いと思うんです。僕もそうでした。でも、休まないと結局続かないんですよね。自分のエネルギーを大事にすることは、わがままじゃなくて、自分への責任だと思ってます。
まとめ:小さな一歩から始めよう
ここまで、なぜ疲れやすいのか、どう回復すればいいのか、お話ししてきました。
全部やろうとしなくていい
これ全部やろうとすると、それがまたストレスになっちゃうから。
まずは一つ、「これならできそう」って思ったものだけ、試してみてください。
温かいお茶のカップを60秒持つだけでも、それは昨日とは違う一歩です。
あなたの「疲れやすさ」は才能でもある
疲れやすいのって、悪いことばっかりじゃないんです。
他の人が気づかないことに気づける、っていう素晴らしい才能でもあります。
夕焼けの微妙な色の変化に感動できたり、人の小さな変化に気づいて優しくできたり。そういう繊細さって、本当に素敵なことだと思うんです。
その才能を守るために
その繊細さを、すり減らすんじゃなくて、自分や誰かのために使っていくために。
まずは、自分の心のエネルギーを、一番大切に扱ってあげてください。

僕も、まだまだ試行錯誤中です。うまくいく日もあれば、疲れちゃう日もある。でも、少しずつ自分に合った方法が見つかってきました。これからも、見つけたことはどんどんシェアしていきますね。一緒に、自分らしく生きる方法を探していきましょう。
この記事のポイント(サクッと振り返り)
✓ HSP・内向型の脳は同時にいろんなこと考えちゃう → だから疲れやすい
✓ 疲れたら「60秒だけ一つの感覚に集中」 → 脳が休まる
✓ 音、光、場所の「壁」を作る → 余計な刺激を減らせば疲れにくい
✓ 先に「帰る時間」を決めておく → 終わりが見えてると安心できる
✓ 「エネルギー家計簿」をつける → 休むのは投資。罪悪感いらない
今日の話が、あなたの毎日を少しでも楽にするヒントになったら嬉しいです。
一緒に、一歩ずつ進んでいきましょう。
それではまた👋
【参考にした本】
- “Single Task: How to focus on what matters, one thing at a time” by Devora Zack (2015)
- Huberman Lab, Stanford University School of Medicine
- “The Highly Sensitive Person: How to Thrive When the World Overwhelms You” by Elaine N. Aron (1996)
※この記事について: この記事は情報提供が目的です。医療やカウンセリングの代わりになるものではありません。実際に試す時は、自分の判断で、無理のない範囲でやってみてください。
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